電子書籍 各ストア 出版社別 冊数調査(2015/07/05)

　こんにちは。
　電子書籍ストアの配信数調査の定期更新です。

配信数の推移

　まず、初めに調査対象出版社合計での配信数推移です。

　配信数は今月も順調に増加しています。
　直近の数週間、増加ペースが増したストアがいくつかあるように見えます。一時的なものなのか、今後もペースを保つのかは継続的に見ていきたいと思います。

増加数内訳

　増加数の内訳です。

　この1ヶ月の増加数はhontoとkoboで3000冊を越えており、他のストアも少し多めです。
　出版社で見ると、講談社と小学館が全ストアで500冊前後と大幅に増えており、この2社で配信増加数の半分近くを占めています。

　そこで、この2社の月間配信増加数の推移を見てみました。

　講談社は、2013年の夏から配信増加ペースが切り替わっているように見えます。昨年は少ないときは300冊台、多いときは600冊台とバラツキがありましたが、今年に入って増加数が安定してきたように見えます。
　一方の小学館は、季節変動があるように見えます。この2年間、10月から1月は配信増加ペースがにぶり、2月に回復しています。
　これが、出版ペースに関連しているのか電子書籍特有の事情が関連しているのかはよくわかりません。

ゴマブックス社配信数推移

　今月はゴマブックスの配信数の推移を見てみます。
　同社については昨年2月にも取り上げています。

　昨年2月に取り上げたときは、eBookJapanでの配信は始まっていませんでしたが、同7月に配信を開始しています。また、配信開始直後だったBookWalkerも同3月に本格的に配信数を増やしています。

　配信数としては、調査開始時点で、多くのストアで1500冊程度だったものが、まず、Kindle、Koboで配信数が増加し、昨年1月から他のストアでも配信数増加ペースが増す形になっています。
　現状では、eBookJapanとhontoが少なめという珍しい配信数になっています。
　

現状配信数

　現状の配信数です。

未配信出版社

　各ストアでの未配信出版社の状況です。

【各ストア未配信出版社(2015/07/04現在)】
GALAPAGOS STORE：角川書店,富士見書房,アスキー・メディアワークス,エンターブレイン
Bookwalker：新潮社,岩波書店,幻冬舎,光文社(23),文藝春秋(27),

【配信開始分(2015/06/07→2015/07/04)】
なし

この1ヶ月での配信状況の異動はありませんでした。
　GALAPAGOS STOREのKADOKAWA系配信がされていないのと、BookWalkerで何社か配信されていない状況が続いています。
　なお、BookWalkerについては、ここでは出てきませんが、小学館のコミックが配信されていない状況も続いています。

まとめ

• 配信ペースが増加しているストアがいくつか見られる。今後も継続観察。
• 小学館の配信増加数推移には季節変動がある。
• 未配信状況の異動はなし。

【付記：調査方法】

【調査方法】
各ストアにおいて、出版社名で検索し、ヒットした件数を用いている。
なお、詳細検索で「出版社」による検索が行える場合はそれを用いた。
セーフサーチなどの設定はデフォルトのままにした。
Booklive!については、「匿名」さん(弊ブログコメント時の記名)によるデータを使っている。

【配信数調査対象(21社)】
講談社,小学館,徳間書店,角川書店,秋田書店,光文社,集英社,双葉社,ソフトバンククリエイティブ,学研,中央公論社,PHP研究所,ゴマブックス,新潮社,富士見書房,メディアファクトリー,アスキー・メディアワークス,文藝春秋,祥伝社,白泉社,NHK出版

【配信有無調査対象(34社)】
講談社,小学館,徳間書店,角川書店,秋田書店,光文社,集英社,双葉社,ソフトバンククリエイティブ,学研,中央公論社,PHP研究所,ゴマブックス,新潮社,富士見書房,メディアファクトリー,アスキー・メディアワークス,文藝春秋,祥伝社,白泉社,NHK出版,早川書房,筑摩書房,岩波書店,幻冬舎,朝日新聞出版,エンターブレイン,河出書房新社,東京創元社,扶桑社,二見書房,ハーレクイン,少年画報社,主婦の友社